ホーム >> 実績の評価 >> 平成17事務年度国税庁が達成すべき目標に対する実績の評価書(抜粋)

平成17事務年度国税庁が達成すべき目標に対する実績の評価書(抜粋)

業績目標1-2-4
納税者の正当な権利利益の救済を図るため、不服申立て等に適正・迅速に対応します。

1. 基本的考え方(平成17事務年度実施計画)

 国税における不服申立制度は、簡易・迅速な手続により納税者の皆様の正当な権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とするものであり、税務行政の適正な執行を担保する上で重要な役割を果たしています。納税者の皆様の理解と信頼を得るよう、不服申立ての適正かつ迅速な処理を目指すとともに、より利用しやすい環境の整備に努めます。
 なお、不服申立制度の趣旨について、引き続き、担当者に対する研修等や会議の場における周知に努めることにより公正な立場で充実した調査・審理を行い、事案の適正・迅速な処理に努めます。

2. 平成17事務年度の事務運営の報告

(1)不服申立ての適正・迅速な処理

イ 施策の内容(平成17事務年度実施計画)

 税務署長等が行った国税の更正・決定などの課税処分、差押えなどの滞納処分等があったときに、その処分に不服のある納税者の方は、その処分の取消しや変更を求めてこれらの処分を行った行政庁(税務署長、国税局長(国税事務所長)又は国税庁長官)に対して「異議申立て」をすることができます。また、その異議申立てに対する行政庁(国税庁長官を除きます。)の決定を経た後の処分になお不服があるときは、国税不服審判所長に対して「審査請求」をすることができます。

(イ)異議申立て

(省略)

(ロ)審査請求

 国税不服審判所は、審査請求人と処分を行った行政庁(税務署長や国税局長など)の双方から事実関係や主張を聞き、どのようなことが争点となっているのかを主な審理事項とし、必要があれば自ら調査を行って、公平な第三者的立場で審理した上で裁決を行います。
 国税不服審判所では、手続の公正さや審査請求人が求める迅速さなどを総合勘案して、全処理件数のうち1年以内に処理した件数の割合をひとつの目安として事件処理の迅速さについても分析しています。
 今後も、審査請求に当たって適正さに配意しつつ迅速な処理に努めます。

ロ 施策の実施状況
(イ)異議申立て

(省略)

(ロ)審査請求

 国税不服審判所における審査請求においては、審査請求人と処分を行った税務署長などの双方の主張を公平に審理しており、その処理に当たっては、適正さを担保するために慎重を期すべきことはもちろんですが、迅速に納税者の正当な権利利益の救済を図ることが行政不服審査制度の目的の一つであることから、原則1年以内に裁決するよう努めました。
 なお、経済取引の国際化、広域化、複雑化を背景とする事件などは、関連する者が多数にのぼることから事実関係がふくそうしたり、審査請求の理由の追加的主張が再三にわたって提出されるなど、争点整理に長時間を要して裁決までに1年以内を超える場合があります。
 このため、審査請求手続上の諸権利を尊重し審査請求人等が十分にその主張を尽くすことができるように配意しつつ、早期・的確な争点整理や適切な進行管理を行うなどにより適正かつ迅速な事件処理に努めています。
 平成16事務年度から審査請求の1年以内の処理件数割合を業績指標とし、本事務年度においては80%を目標として取り組みました。
 平成17年度における審査請求の発生件数は、2,961件(前年3,083件)、処理件数は、3,165件(前年3,378件)となっており、発生件数を上回る処理を行った結果、平成17年度末の未済件数は前年度と比べ204件減少し、2,235件(前年2,439件)となりました。また、処理件数のうち1年以内に処理したものは2,673件(前年2,776件)であり、争点整理表を活用した早期・的確な争点整理等に努めた結果、審査請求の1年以内の処理件数割合は84.5%と目標値を達成することができました。

【1-17:「審査請求」の1年以内の処理件数割合】(単位:%)
会計年度 平成13年度 14年度 15年度 16年度 17年度
目標値 実績値
処理件数割合 54.6 56.9 65.5 82.2 80 84.5

(出所)国税不服審判所調

(2)裁決事例の公表の拡充

イ 施策の内容(平成17事務年度実施計画)

 国税不服審判所の裁決結果のうち、適正な賦課・徴収の実現に資するとともに、納税者の皆様の適正な申告と納税のために有用であると考えられる事例について、審査請求人等の秘密保持に十分配慮しながら「裁決事例集」(冊子)を作成し公表しています。
 また、平成14年4月からは国税不服審判所のホームページ(http://www.kfs.go.jp)においても、平成8年分から16年6月分の裁決事例集の全文を公表しています。
 引き続き法令の解釈・適用に関し、納税者の皆様の適正な申告と納税のために有用であると考えられる事例について、審査請求人等の秘密保持に十分配慮しながら、できるだけ早期に裁決事例集を作成するとともに、速やかにホームページに掲載するなど公表の拡充に努めます。

ロ 施策の実施状況

 平成17事務年度においては、適正な賦課・徴収の実現に資するとともに、納税者の皆様の適正な申告と納税のために有用であると考えられる事例について、平成17年9月に平成16年7月から12月の裁決事例22件を、平成18年1月に平成17年1月から6月の裁決事例30件をそれぞれ「裁決事例集」(冊子)として作成し公表しました。その結果、現在、平成8年から平成17年6月分の690件の事例を公表しています。
 なお、これら690件の事例については、国税不服審判所のホームページ(http://www.kfs.go.jp)でも公表しています。
 また、公表までの期間については、従来、裁決が出てから最長で1年6か月(最短で1年)を要していましたが、公表の早期化に取り組んだ結果、約3か月短縮することができました。

【平成16事務年度実績の評価結果の平成17事務年度施策等への反映状況】

 前述のとおり、異議申立てや審査請求について、事案の的確な進行管理を行うなど早期処理に努めたほか、裁決結果の公表の拡充に努めました。

3. 目標を巡る現状・外部要因等の動向

 目標を巡る現状・外部要因等の動向については、「2. 平成17事務年度の事務運営の報告」において記述しています。

4. 今後の施策等に反映すべき事項

(1)不服申立ての適正・迅速な処理

 異議申立てや審査請求に対しては、納税者の皆様の正当な権利利益の救済を図るという制度の趣旨について、引き続き担当者に対する研修等や会議の場における周知に努め、公正な立場で充実した調査・審理を行い、事案の適正・迅速な処理に努めます。

イ 異議申立て

(省略)

ロ 審査請求

 審査請求事件の処理に当たっては、社会情勢の変化等を十分念頭に置き、経済取引の国際化、広域化、複雑化を背景とした複雑・困難な事案に適切に対応し、従来にも増して適正かつ迅速な事件処理に努めます。

(2)裁決事例の公表の拡充

 国税不服審判所の裁決結果のうち、法令の解釈・適用に関し、納税者の皆様の適正な申告と納税のため有用であると考えられるものについては、今後とも、審査請求人等の秘密保持に十分配慮しながら、できるだけ早期に裁決事例集を作成するとともに、速やかにホームページに掲載するなど公表の拡充に努めます。
 なお、ホームページには、裁決事例のほか国税不服審判所の概要や不服申立制度の概要などを掲載しており、平成18事務年度実施計画においては、新たに参考・モニタリング指標として「国税不服審判所ホームページへのアクセス件数」を設定しました。

トップに戻る