裁決事例集 No.67

国税通則法関係

過少申告加算税/「納税者」の意義

裁決事例要旨 裁決事例

還付を受けるための申告書を提出した者が更正を受けたときには、その者が消費税の課税事業者でない場合であっても、国税通則法第65条第1項にいう「納税者」に該当するとした事例(平成14年1月1日〜平成14年12月31日課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分/一部取消)

過少申告加算税/正当な理由

裁決事例要旨 裁決事例

申告相談担当職員による誤った指導等はなく、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由があると認められるものがある場合」には該当しないと判断した事例(平成13年分所得税に係る過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

過少申告加算税/正当な理由

裁決事例要旨 裁決事例

公共事業施行者が誤って発行した公共事業用資産の買取り等の証明書等に基づいて、租税特別措置法第33条の4第1項の規定による特例を適用して確定申告したことが、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由があると認められるものがある場合」には該当しないと判断した事例(平成13年分所得税に係る過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

無申告加算税/正当な理由

裁決事例要旨 裁決事例

請求人は、法定申告期限内に相続財産の把握に努めていれば、その全容を把握できたと認められるところ、そのために必要な調査を尽くしていないから、相続財産の額が基礎控除額を上回ると認識していなかったことについて「正当な理由があると認められる場合」に該当しないとして、無申告加算税の賦課決定処分が適法であるとした事例(平成10年5月28日相続開始に係る相続税の無申告加算税の賦課決定処分/棄却)

無申告加算税/正当な理由

裁決事例要旨 裁決事例

期限内申告書の提出がなかったことについて、申告書を提出できないほどの病状等にあったとは認められず、国税通則法第66条第1項に規定する「正当な理由があると認められる場合」には該当しないと判断した事例(平成11年12月28日相続開始に係る相続税の無申告加算税の賦課決定処分/棄却)

重加算税/他人名義による申告

裁決事例要旨 裁決事例

請求人に帰属する歯科医業に係る所得を、請求人の親族に帰属するがごとく装うために親族名義の確定申告書及び決算書を税務署長に提出したことが、国税通則法第68条第1項に規定する隠ぺい又は仮装に当たると判断した事例(平成7、8年分所得税の各更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定処分/一部取消)

重加算税/共同相続人の行為

裁決事例要旨 裁決事例

請求人以外の共同相続人が行った相続財産の隠ぺい行為に基づく相続税の過少申告について、請求人に重加算税を賦課決定することができると判断した事例(平成13年1月27日相続開始に係る相続税の重加算税の賦課決定処分/棄却)

重加算税/仮装の事実がないと認定した事例

裁決事例要旨 裁決事例

アドバイザリー業務に係る契約書の契約締結日が真実と異なる記載であったとしても、契約締結日は課税仕入れの時期の判定要素となるものではないから、役務提供の真実の完了を仮装したことにはならないとした事例(平成13年11月9日〜平成14年10月31日課税期間の消費税及び地方消費税の重加算税の賦課決定処分/一部取消)

裁決の拘束力

裁決事例要旨 裁決事例

二次相続に係る本件更正処分は、一次相続に係る裁決における取消し理由と同じ理由で行なわれたものではなく、また、一次相続に係る処分とは別個の二次相続に係る処分であるから違法ではないとした事例(平成11年5月10日相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

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所得税法関係

所得区分/返還不要の建設協力金等・平均課税の適用

裁決事例要旨 裁決事例

中途解約に伴い賃借人に対し返還不要となった敷金及び建設協力金は、不動産所得の収入金額に当たるとするとともに、当初申告で平均課税の適用をしていないことに「やむを得ない事情」があると認められないとした事例(平成14年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

所得区分/損失補償金

裁決事例要旨 裁決事例

自己の所有する農地を土砂の仮置き場として地方公共団体に使用させたことに伴い受領した損失補償金は、不動産所得に該当するとした事例(平成13年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

船舶のリースによる所得

裁決事例要旨 裁決事例

請求人が組合員となっている民法上の任意組合からの船舶の賃貸事業に係る損益であるとする金額は、所得税法第26条第1項に規定する不動産所得の金額の計算上、総収入金額又は必要経費に当たらないとした事例(平成10〜12年分所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/一部取消)

収入すべき時期/賃貸借契約終了に伴い受領した金員

裁決事例要旨 裁決事例

賃借人から土地賃貸借契約の終了に伴い原状回復費用名目で受領した金員は、その土地賃貸借契約の終了した日の属する年分の不動産所得の収入金額であると認定した事例(平成13年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

収入すべき時期/診療報酬債権

裁決事例要旨 裁決事例

医師の診療契約に基づく診療報酬債権は、患者に対して診療を行う都度、役務の提供が完了するものであり、医師が患者に対して診療を行った時期にその権利が確定すると解されるから、医師の事業所得の金額の計算上、診療報酬債権は、医師が診療を行った時期の属する年分の収入金額として計上すべきであるとした事例(平成11、12年分所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

譲渡費用/建物造作物の収去費用

裁決事例要旨 裁決事例

請求人が自宅内に造作した茶室を、譲渡に際して解体し、新住居に移築した費用は、譲渡のために直接要した費用に当たらないとした事例(平成13年分所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

相続により取得した建物に係る減価償却

裁決事例要旨 裁決事例

平成14年1月4日の相続により取得した建物の減価償却費の計算及びその方法は定額法によるとした事例(平成14年分所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

株式の低価取得等

裁決事例要旨 裁決事例

非公開株式で売買実例のない株式について、低額譲受けに係る経済的利益があるか否かの判断に当たり、覚書、契約書及び合意書等を詳細に検討し、これらの覚書等に拘束されることなく、当該株式の時価と取得価額との差額が、所得税法第36条第1項かっこ内に規定する「金銭以外の物又は権利その他経済的利益」に該当すると認定した事例(平成11年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/一部取消)

低額譲渡

裁決事例要旨 裁決事例

法人に対して譲渡した本件土地の価額は、その近傍の土地の売買実例価格の2分の1を超えているので低額譲渡に当たらないとする請求人の主張に対し、当該近傍の土地は本件土地と立地条件等が大きく異なり、その売買実例価格は本件土地の時価を示すものとはいえず、請求人は本件土地を時価の2分の1に満たない金額で法人に譲渡したものと認められるとした事例(平成11年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

保証債務の履行の有無

裁決事例要旨 裁決事例

件各土地の譲渡代金は主債務者に運転資金として貸し付けられ、主債務者が当該資金をもって本件各債務を弁済したものと認められるから、本件各土地の譲渡所得につき、所得税法第64条第2項に規定する保証債務の特例を適用することはできないとした事例(平成13年分所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

損益通算/ゴルフ会員権の譲渡損失

裁決事例要旨 裁決事例

破産宣告を受けた法人が経営するゴルフ場に係る会員権は、譲渡所得の基因となる資産に該当しないから、その譲渡による損失の金額を他の所得金額と損益通算することはできないとした事例(平成13年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

損益通算/ゴルフ会員権の譲渡損失

裁決事例要旨 裁決事例

預託金返還請求権をその預託先であるゴルフ場経営法人に対して行使した場合及び預託金返還請求権を喪失した会員権をゴルフ場経営法人に返却した場合は、いずれも所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡には該当しないとした事例(平成13、14年分所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

居住用財産を譲渡した場合の課税の特例

裁決事例要旨 裁決事例

居住の用に供していた建物が法人の所有である場合には、その敷地の譲渡について居住用財産を譲渡した場合の課税の特例の適用はないとした事例(平成14年分所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

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法人税法関係

益金の額の範囲/資産価値の移転

裁決事例要旨 裁決事例

香港子会社による第三者株式割当てにより、請求人が所有する当該香港子会社の株式の資産価値の一部が無償で他社に移転したことは、当該第三者株式割当てが請求人の株主と割当先との合意に基づくものと認められることから、法人税法第22条第2項に該当し、益金の額に算入されるとした事例(平成11年6月1日〜平成12年5月31日事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

特殊仕様の建物の譲渡価額

裁決事例要旨 裁決事例

建物の譲渡価額の算定に当たり、リゾート地内に所在する特殊仕様の建物であることから鑑定評価を依頼し、この鑑定評価額を時価相当と判断した事例(平成13年3月1日〜平成14年2月28日事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、平成13年3月1日〜平成14年2月28日課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分、平成14年1月〜6月までの源泉所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分/全部取消)

資産の評価損

裁決事例要旨 裁決事例

預託金制ゴルフ会員権の取引価額が取引市場において単に下落したことは、資産の評価損の計上ができる場合には当たらないとした事例(平成12年8月1日〜平成13年7月31日事業年度の法人税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分並びに平成12年8月1日〜平成13年7月31日事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

特別修繕準備金

裁決事例要旨 裁決事例

船舶の定期検査費用を傭船者が負担する場合には、所有者である法人において当該船舶に係る特別修繕準備金の積立額を損金の額に算入することはできないとした事例(平成11年4月1日〜平成14年3月31日各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

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相続税法関係

相続税の非課税財産

裁決事例要旨 裁決事例

相続により取得した土地は、宗教法人である寺院の尊厳を維持するための土地であるから非課税財産である旨の請求人の主張を排斥した事例(平成10年11月30日相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/一部取消)

相続開始前3年以内の贈与

裁決事例要旨 裁決事例

原処分庁が配偶者が取得したと主張する財産は、遺産分割協議以前より存在し、当該遺産分割協議で子が取得したものと認めるのが相当であるから、配偶者が相続により取得した財産はなく、相続税法第19条に規定する相続開始前3年以内の贈与加算の適用もないとした事例(平成12年6月29日相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/一部取消)

未分割遺産に対する更正等

裁決事例要旨 裁決事例

遺産分割調停中である場合には、相続税の更正等を行えないとする税法上の規定はなく、原処分は適法であるとした事例(平成12年11月17日相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

財産の評価/評価基準の適用

裁決事例要旨 裁決事例

本件土地の価額は、相続後に本件土地を譲渡したときの価額の7割相当額によるか、又は公売価額を基準として算定した金額とすべきとの請求人の主張に対して、路線価は時価を上回っておらず、また、特殊性のある公売価額を客観的時価と認めることはできないとした事例(平成13年1月2日相続開始に係る相続税の更正の請求に対してされた更正処分/棄却)

財産の評価/貸宅地

裁決事例要旨 裁決事例

地方公共団体に貸し付けられている土地の価額について、何ら減損していないので借地権相当額を何ら減額すべき事由はなく、自用地としての価額と同額で評価するのが相当であるとした事例(平成12年11月25日相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

財産の評価/生産緑地の評価

裁決事例要旨 裁決事例

相続開始日現在、都市計画案の生産緑地地区内にあった農地について、相続開始後、生産緑地として指定されたとしても、財産評価基本通達40−2を適用して評価することはできないとした事例(平成13年8月10日相続開始に係る相続税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分並びに平成13年8月10日相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

取引相場のない株式の評価/株主区分の判定

裁決事例要旨 裁決事例

財産評価基本通達188の規定に基づき株主区分の判定を行うに当たり、発行済株式数から控除する株式は、同188−3及び同188−4に定める株式に限られず、むしろ同188の定めにおける発行済株式数に、議決権を有しないこととされる株式及び議決権のない株式は、当然に含まれないとした事例(平成11年8月7日相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/一部取消)

取引相場のない株式/評価方式の合理性

裁決事例要旨 裁決事例

取引相場のない株式の発行会社と店頭登録株式の発行会社との合併等の契約締結後、それぞれの期日までの間に課税時期がある場合において、取引相場のない株式についての評価額は、店頭登録株式の取引価格を合併比率等により調整した価額ではなく、財産評価基本通達に基づき評価した価額によるべきであるとした事例(平成12年8月5日相続開始に係る相続税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

取引相場のない株式/純資産価額方式による評価

裁決事例要旨 裁決事例

取引相場のない株式を純資産価額方式により評価する場合において、評価会社が負担した弔慰金については、相続財産とみなされず、実質上の二重課税とはならないので、負債に計上する必要はないとした事例(平成12年3月14日相続開始に係る相続税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

遺産分割の確定による更正の請求

裁決事例要旨 裁決事例

更正処分の取消訴訟が提起されても、行政事件訴訟法第25条第1項により処分の効力、執行等を妨げないから、遺産分割が確定したことによる更正の請求の基礎となる総遺産価額は、当該更正処分により確定した額によるとした事例(平成9年5月16日相続開始に係る相続税の更正の請求に対してされた更正処分/棄却)

同族会社の行為計算否認

裁決事例要旨 裁決事例

時価と著しく乖離する売買価額で被相続人と同族会社が交わした不動産売買取引について、原処分庁が相続税の課税価格を相続税法第64条第1項の規定を適用して計算したことは適法であるとした事例(平成12年11月12日相続開始に係る相続税の決定処分及び無申告加算税の賦課決定処分/棄却)

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消費税法関係

免税事業者の判定

裁決事例要旨 裁決事例

免税事業者に該当するか否かを判定する際の課税売上高は、請求人が基準期間の確定申告において選択した課税売上高の算出方法によるのであり、それ以外の方法で算出した場合に課税売上高が3,000万円以下となるとしても、そのことは更正の請求をすることができる事由に該当しないとした事例(平成12年9月1日〜平成13年8月31日課税期間の消費税及び地方消費税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

役務の提供の範囲

裁決事例要旨 裁決事例

宗教法人が合宿研修を行うに際し参加者から徴収した宿泊費収入は、資産の譲渡等の対価に該当し、消費税の課税対象となるとした事例(平成11年4月1日〜平成12年3月31日、平成13年4月1日〜平成14年3月31日各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

みなし仕入率

裁決事例要旨 裁決事例

既製服プレス加工業は、日本標準産業分類五十音索引表の「プレス仕上げ業(既製服などの仕上げ工程として行うもの)」(大分類L−サービス業)と同一の事業を意味するものと認められることからサービス業に該当し、簡易課税制度における事業区分は第五種事業であるとした事例(平成11年5月1日〜平成14年4月30日各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

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登録免許税法関係

台帳価格がない土地の課税標準

裁決事例要旨 裁決事例

固定資産課税台帳価格のない土地について登記官が認定する価額は、類似する土地の路線価に画地計算法を適用して求めた価格によるべきであるとした事例(登録免許税に係る還付通知の請求に対してされた還付通知をすべき理由がない旨の通知処分/全部取消)

過誤納金の還付/抹消登記をした場合

裁決事例要旨 裁決事例

納付された登録免許税は、正当に計算され、登記申請は適法に受理されたものであるから、その後抹消登記をしても、遡及して登録免許税が変更、減額されるものではないとした事例(登録免許税に係る還付通知の請求に対してされた還付通知をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

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