裁決事例集 No.71

国税通則法関係

送達/送達先、送達の方法/繰上請求/財産の調査

裁決事例要旨 裁決事例

外国人であり日本で翻訳・通訳業に従事する請求人について、納税地特定のための住所の認定、各課税通知書及び繰上請求書を差置送達の方法で送達したことの適法性、請求人への繰上請求の適法性、差押処分の適法性などについて、請求人の主張を排斥した事例(平成13年分及び平成15年分の所得税の各決定処分及び無申告加算税の各賦課決定処分、平成14年分の所得税の更正処分及び無申告加算税の賦課決定処分、平成16年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、債権の差押処分/棄却)

過少申告加算税を賦課しない正当な理由/認めなかった事例

裁決事例要旨 裁決事例

過少申告となった原因は、単なる記載誤り及び法律に明示されていない事項の解釈誤りによるものであり、悪意がないから、社会通念的には「正当理由がある場合」に該当する旨の請求人の主張を排斥した事例(平成16年分の所得税に係る過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

無申告加算税を賦課しない正当な理由/認めなかった事例

裁決事例要旨 裁決事例

被相続人の死亡を保険事故とする生命保険金の支払が確定していなかったため相続税の期限内申告書を提出しなかったことについて「正当な理由」があるとはいえないとした事例(平成13年9月相続開始に係る相続税の決定処分及び無申告加算税の賦課決定処分/棄却)

請求の利益

裁決事例要旨 裁決事例

被差押債権の第三債務者は、当該差押処分に対して審査請求ができる法律上の利益を有するが、当該差押処分の取消しを求める理由として被差押債権の不存在を主張することは認められないとした事例(納税者Dの滞納国税に係る債権の差押処分/棄却)

請求理由と審判の範囲/過大申告を理由とする処分の一部取消し請求の可否

裁決事例要旨 裁決事例

審査請求に係る審理の対象は客観的に存在していた本件事業年度の法人税の課税標準又は税額との比較における本件更正処分に係るそれらの多寡であるから、請求人が原処分の取消し(申告額を超えない部分を除く。)を求める理由として過大申告を主張することは許されるとした事例(平成13年6月1日〜平成14年5月31日の事業年度の法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/一部取消し)

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所得税法関係

納税義務者/居住者の判定

裁決事例要旨 裁決事例

日本法人及び国外に所在する外国法人の役員を務める請求人は、日本の居住者に当たり、また、請求人には租税回避の意図がなく、外国法人の課税対象留保金額に係る金員を現実に得ていないことはタックスヘイブン課税の適用除外要件に該当しないとしてタックスヘイブン課税を適用した事例(平成13年分及び平成14年分の所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

所得区分/LPSから得た損益及び分配金

裁決事例要旨 裁決事例

a国で出資・設立したリミテッド・パートナーシップ(LPS)を介して請求人が得た損益は、当該LPSが利益の処分として行ったものではないから配当所得に当たらず、また、当該LPSが不動産賃貸を目的とする民法上の組合ということができず、請求人が主体的に本件不動産を賃貸に供していたと認められないので不動産所得に当たらないとし、請求人が当該LPSから得た分配金は出資金に対する果実であるから、雑所得に当たるとした事例(平成11年分〜平成13年分の所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/一部取消し)

不動産所得の必要経費/登記費用

裁決事例要旨 裁決事例

不動産所得の金額の計算上、相続により取得した不動産に係る登記費用は必要経費に算入されないとした事例(平成15年分の所得税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分/棄却)

相続により取得した建物に係る減価償却

裁決事例要旨 裁決事例

平成13年3月の相続により取得した建物の減価償却費の計算及びその方法は定額法によるとした事例(平成13年分〜平成15年分の所得税の各更正処分及び平成13年分の所得税に係る過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

同族会社に支払った不動産の管理料

裁決事例要旨 裁決事例

同族会社に支払った不動産の管理料について、所得税法第157条《同族会社等の行為又は計算の否認》を適用せず、同族会社は管理行為を行っていないとして、所得税法第37条《必要経費》により、その全額の必要経費算入を認めなかった事例(平成13年分〜平成15年分の所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

譲渡の意義

裁決事例要旨 裁決事例

不動産共有持分権の買取り及び施設利用権の解約は、不動産共有持分権、施設利用権及び保証金返還請求権の三つの権利が渾然一体となった施設利用権の譲渡に当たる旨の請求人の主張を排斥した事例(平成15年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

賦払の契約により購入した固定資産の取得費に算入する利息等

裁決事例要旨 裁決事例

賦払の契約により購入した固定資産に係る購入代価と賦払期間中の利息及び賦払金の回収費用等に相当する金額とが明らかに区分されている場合に該当するとして、当該固定資産の使用開始後の期間に係る利息等相当部分は取得費に当たらないとした事例(平成15年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

収入を得るために支出した金額/一時所得

裁決事例要旨 裁決事例

満期生命保険金に係る一時所得の計算上、受取人以外の法人が負担した保険料は、受取人が実質的に負担したものではないから、収入を得るために支出した金額には含まれないとした事例(平成13年分〜平成15年分の所得税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

国内源泉所得/遠洋漁業を行う船舶に乗船させた外国人漁船員の人的役務の提供の対価

裁決事例要旨 裁決事例

遠洋漁業を行う船舶に乗船させた外国人漁船員の人的役務の提供の対価は国内源泉所得に該当するから、当該対価の支払の際に源泉徴収する義務があるとした事例(平成12年1月〜平成12年8月、平成12年10月〜平成14年2月及び平成14年4月〜平成14年12月の各月分の源泉徴収に係る所得税の各納税告知処分及び不納付加算税の各賦課決定処分/全部取消し)

収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例

裁決事例要旨 裁決事例

収用等された資産が譲渡損失となっている場合には収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例は適用できないとした事例(代替え承認申請及び代替資産の取得期限延長承認申請に対する各却下処分/棄却)

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法人税法関係

減価償却資産の取得等の時期

裁決事例要旨 裁決事例

取得した機械に係る減価償却費の損金算入及び同機械に係る消費税額の仕入税額控除について、事業年度末までに同機械は請求人に引き渡されていないから同算入及び同控除はいずれもできないとした事例(平成14年1月1日〜平成15年12月31日の各事業年度の法人税の各更正処分及び重加算税の各賦課決定処分、平成14年1月1日〜平成15年12月31日の各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに重加算税の各賦課決定処分/棄却)

寄付金に該当する支払手数料

裁決事例要旨 裁決事例

紛争を回避するために支払う金員は当該紛争を回避することにより利益を受ける者が負担すべきであるところ、請求人が支払手数料名目で支払った金員は受注先が紛争を回避するための支出であって請求人が負担すべき費用ではないから、受注先への経済的利益の供与であり、寄付金に該当するとした事例(平成15年3月1日〜平成17年2月28日の各事業年度の法人税の各更正処分、平成15年3月1日〜平成17年2月28日の各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

所得税額控除/やむを得ない事情

裁決事例要旨 裁決事例

法人税の額から控除を受けるべき「みなし配当に係る所得税」について、別表六(一)における記載すべき箇所を見出せなかったために確定申告書及びそれに添付した別表六(一)に当該所得税の額を記載しなかったとしても、それは法人税法第68条第4項に規定する「やむを得ない事情」には当たらないとした事例(平成15年6月21日〜平成16年6月20日の事業年度の法人税の更正処分/棄却)

特定資産の買換えの場合の課税の特例

裁決事例要旨 裁決事例

建物を譲渡し土地を取得した買換えについては租税特別措置法第65条の7に規定する特定の資産の買換えの場合の課税の特例は適用されないとした事例(平成13年6月1日〜平成15年5月31日の各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

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相続税法関係

財産の評価/時価の意義

裁決事例要旨 裁決事例

請求人が相続により取得した土地の時価について、請求人の主張する不動産鑑定評価額には合理性が認められず、財産評価基本通達等により難い特別な事情は認められないから、一般的に合理性を有するものと解される財産評価基本通達等に基づき評価した評価額が相当であるとした事例(平成13年2月相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/棄却)

財産の評価/各影響要因に基づく加減

裁決事例要旨 裁決事例

[1]評価対象地は当該地域の標準的な使用に供されているとはいえず、開発を了しているとはいい難いこと等から広大地に該当するとし、また、[2]無道路地の評価において、実際に利用している路線が二つある場合は、通路開設費用の価額の低い方の路線が利用通路であると解するのが相当であるとした事例(平成13年12月相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/一部取消し)

農地の評価上の区分

裁決事例要旨 裁決事例

農地法施行前に設定されていた農地の賃借権について、賃貸借の効力が生じており、農地法第20条《農地又は採草牧草地の賃借権の解約等の制限》第1項の規定の適用があるから、財産評価基本通達9の(7)の耕作権に該当するとした事例(平成14年11月相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分/全部取消し)

取引相場のない株式/純資産価額の計算

裁決事例要旨 裁決事例

取引相場のない株式の評価を純資産価額方式で行うに当たって、評価会社が土地収用に伴い取得した代替資産の価額は、圧縮記帳後の価額ではなく財産評価基本通達の定めにより評価した価額によるのが、また、評価会社が保有する上場会社が発行した非上場の優先株式の価額は、その上場会社の株式の価額ではなく払込価額により評価した価額によるのが相当であるとして、請求人の主張を排斥した事例(平成13年1月相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

連帯納付義務

裁決事例要旨 裁決事例

相続により受けた利益の価額が確定していないから連帯納付義務はいまだ発生していないとする請求人の主張を排斥した事例(連帯納付義務の督促処分/棄却)

延納許可の取消し

裁決事例要旨 裁決事例

相続税の延納許可の取消処分は、聴取した弁明に係る事情を考慮して行われた適法な処分であるとした事例(相続税の延納許可の各取消処分/棄却)

物納財産の適否

裁決事例要旨 裁決事例

他の土地に囲まれ公道に通じていない物納申請財産について、物納を許可する上で、みなし道路指定のある第三者所有の私道の通行を承諾する旨の第三者からの承諾書は不要であるとの請求人の主張を排斥した事例(物納財産変更要求通知処分/棄却)

物納申請の却下

裁決事例要旨 裁決事例

税務署長等は、物納手続関係書類の提出を求めることができ、その提出がない場合には、物納財産の特定を欠き、またその権利関係等が明らかにされないこととなり、物納申請財産は管理又は処分するのに不適当な財産となるとした事例(物納申請の却下処分/棄却)

小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例

裁決事例要旨 裁決事例

被相続人の居住の用に供されていた宅地等は、相続人等の生活基盤の維持に必要なものに限定されるべきであり、被相続人が生前に居住用の宅地を複数保有していた場合であっても、正に相続開始の直前において現に居住の用に供していた宅地の部分に限られるとした事例(平成14年11月相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分/棄却)

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消費税法関係

個別対応方式における課税仕入れの用途区分

裁決事例要旨 裁決事例

個別対応方式による仕入税額控除額の計算に当たり、一括仕入れの調剤薬品等の仕入れを共通売上対応分であるとした用途区分に区分誤りはなかったとした事例(平成14年10月1日〜平成15年9月30日の課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分/全部取消し)

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登録免許税法関係

過誤納金の還付/公共法人等が受ける登記等の非課税

裁決事例要旨 裁決事例

登録免許税法第4条《公共法人等が受ける登記等の非課税》第2項の規定の適用を受けないで登記を受けた後において、非課税の登記に該当するものであることを証する書類を提出しても、既に納付した登録免許税の還付を受けることはできないとした事例(登録免許税に係る各還付通知の請求に対してされた還付通知をすべき理由がない旨の各通知処分/棄却)

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国税徴収法関係

換価代金等の交付期日の期間短縮、延滞税の計算

裁決事例要旨 裁決事例

換価代金等の交付期日を原処分庁が2日短縮した配当処分に手続上違法な点はなく、配当処分時に延滞税が滞納国税として存在しているから、その延滞税を徴収するためにした原処分は適法であるとした事例(換価代金等の配当処分及び充当処分/棄却)

配当処分の不服申立期限と換価代金等の交付期日の期間短縮

裁決事例要旨 裁決事例

配当処分に係る審査請求は、不服申立期限である換価代金等の交付期日を徒過してなされたものであるが、換価代金等の交付期日について原処分庁がその期間を短縮したことは適法とはいえないとして、配当計算書謄本受領後早期になした審査請求を適法なものとして扱うのが相当であるとした事例(換価代金の配当処分ほか/棄却)

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