必要経費

その他

  1. 配当所得
  2. 不動産所得
  3. 事業所得
    1. 加入金、負担金
    2. 研修費
    3. 外注費
    4. 使用人退職給与
    5. 減価償却費
    6. 繰延資産
    7. 支払利子割引料
    8. 貸倒損失
    9. 保証債務
    10. 資産の廃棄損失
    11. 損害賠償金
    12. 給与賃金
    13. 家事費、家事関連費
    14. 青色事業専従者給与
    15. 租税公課
    16. 会費等
    17. その他(5件)
  4. 給与所得
  5. 山林所得
  6. 譲渡所得
  7. 一時所得
  8. 雑所得

無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたことによる返還債務は、それが現実に返還されるまでは担税力があり、現実に返還したときに必要経費に算入されるとした事例

裁決事例集 No.78 - 152頁

 請求人は、所得税法施行令第141条第3号の規定する「無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われ」とは、それまで正当な権利行使の結果として得ていたはずの経済的成果が無効の法理によって一転して不当利得であるとされ、不当利得返還義務が生じることを意味するから、現実に返還したときと解する余地はないと主張する。
 しかしながら、事業所得に対する課税は納税者の担税力に着目してなされるものであるところ、当該所得が無効な行為により得られた利得であるときであっても、少なくともそれが現実に返還されるまでは担税力を有するものであり、その担税力が失われるまでは損失が生じたということはできないことから、上記の政令に規定する「無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われ」とは、それが現実に返還されたときと解するのが相当である。

トップに戻る

請求人が、原処分庁が認定した必要経費を超える費用について、具体的内容を明らかにしないことから、当該費用を必要経費に算入することはできないとした事例

平成24年5月8日裁決

《要旨》
 請求人は、領収証等をもらえなかったなどの現金仕入れがあり、当該現金仕入れがあることは、請求人と同規模、同業者の利益率よりも請求人の利益率が高いことからして明らかであるから、原処分庁が必要経費として認めなかった現金仕入れ等の金額は、必要経費に算入される旨主張する。
 しかしながら、納税者が、税務署長が合理的と認められる方法により把握した必要経費以外の必要経費が帳簿外に存在すると主張する場合には、当該納税者においてその存在及び価額を具体的に立証する必要があると解するのが相当であるところ、本件においては、原処分庁が認定した必要経費の内容及び金額は合理的であると認められる一方、請求人が原処分調査担当者及び当審判所に対し提示又は提出した資料からは、請求人の主張する上記現金仕入れ等を確認することができず、当該現金仕入れ等の有無それ自体明らかでないなど、請求人は、原処分庁が認定した必要経費を超える必要経費が帳簿外に存在することについて、何ら具体的内容を明らかにしていないから、請求人が主張する上記現金仕入れ等の金額を必要経費に算入することはできない。

トップに戻る

事業所得の金額の計算上、仮装した事実等により総収入金額及び必要経費を算出していたとした事例

平成24年7月9日裁決

《ポイント》
 本事例は、不動産業等を営む請求人が、あたかも不動産の売買等があったかのように装い、収入金額、取得費及び関連費用等を、事業所得の金額の計算上、総収入金額及び必要経費に算入していたものである。

《要旨》
 請求人は、事業所得の金額の計算上、総収入金額及び必要経費に、まる1妻に対する自宅の売却による収入金額並びに自宅の取得費及び取得に要した費用、まる2競売により取得した土地及び建物の前所有者に対する引越費用、まる3土地を売却したことによる収入金額及び当該土地の取得費及び取得に要した費用、まる4建物に係る修繕工事費用等を事実に基づき算入した旨主張する。
 しかしながら、まる1及びまる4については、金銭の授受がないこと、まる2については、領収証記載の金銭の授受がないこと、まる3については、所有権移転の登記の事実がないこと等から、いずれも事実とは異なり、これらの金額については、総収入金額及び必要経費への算入は認められない。

トップに戻る

請求人が必要経費に算入した開業費の償却費、接待交際費及び旅費交通費の各費用は、業務の遂行上必要なものとは認められず、必要経費に算入することはできないとした事例

平成25年7月9日裁決

《要旨》
 請求人は、必要経費に算入した開業費の償却費、接待交際費及び旅費交通費の各費用は、業務の遂行上必要なものであるから、必要経費に算入されるべきである旨主張する。
 しかしながら、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「販売費、一般管理費及びその他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」は、単に業務と関連があるというだけでなく、客観的にみてその費用が業務と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものに限られると解するのが相当であるところ、請求人が必要経費であると主張する上記各費用は、業務の遂行上必要なものと認められないから、必要経費に算入することはできない。

《参照条文等》
 所得税法第37条、第45条
 所得税法施行令第96条

トップに戻る

請求人の父が代表取締役を務める同族会社に対し業務委託費として支払った金員は、提供される役務の価値を超えて支払われたものとは評価できないとした事例(平成19年分〜平成22年分の所得税の各更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の各賦課決定処分・一部取消し・平成25年11月27日裁決)

平成25年11月27日裁決

《要旨》
 原処分庁は、請求人が請求人の父が代表取締役を務める同族会社に対して支払ったとする委託費(本件委託費)について、まる1当該同族法人は、業務委託に係る契約金額を請求人又は請求人の妻が意のままに決定することを企図して設立された会社であること、まる2契約金額について客観的又は合理的な算定根拠が明らかでないこと、まる3請求人の業務を遂行する上で業務委託を行う必要がなかったことからすれば、委託契約の金額が請求人の主観的な判断あるいは恣意的に決定されているから、本件委託費が支払われていることをもって、直ちに事業所得の金額の計算上必要経費に算入することは認められない旨主張する。
しかしながら、請求人は、業務の一環として委託契約を締結し、本件委託費を支払っていることが認められ、本件委託費は、資料に基づき、契約当事者間の話合いの結果により決定されたものであって、提供される役務の価値を超えて代金が支払われたものとまでの評価ができるものではないというべきであることから、本件委託費は、その全額が事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる。

《参照条文等》
所得税法第37条第1項

トップに戻る