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国税審判官(特定任期付職員)からのメッセージ

苅米 裕

氏名
苅米 裕
(税理士出身)
経歴
平成2年10月
税理士登録
平成27年7月
関東信越国税不服審判所
国税審判官として採用

Q 国税審判官(特定任期付職員)の募集に応募したきっかけを教えて下さい。

A 経済社会環境の急速な進展は、新しい制度の創設や税法を基軸とした周辺法律の改正に波及するとともに、顧客ニーズの大きな転換と税理士業務の拡大傾向に派生していると実感していました。そして、納税者の負託に応えるためには、迅速な情報収集と処理能力の向上のみならず、法的思考力を高める必要性を感じていました。
 こうした中、国税審判官の募集を国税不服審判所のHPで閲覧したことを契機に、争訟を扱う実践のフィールドにおいて、自己研さんできることに魅力を感じて応募しました。

Q 国税審判官として審判所でどのような業務を担当していますか。

A 最終的には、合議体による調査審理の集大成として、裁決書の基となる議決書の作成を担当しています。その過程では、審査請求事件が、これまで直面したことのない争点から判断を導くことも多いことから、関係法令等の基礎的知識を補強した後、審査請求人に主張を言い尽くして頂くよう幾度となく聞き取り等を行い、実地調査及び類似の判例判決等の情報を十分にリサーチしたところで、プロパーの国税職員の方々と繰り返し協議を重ね、法曹出身者の方々からの助言もいただきながら、慎重な審理と事件の進行管理に務めています。

Q 税理士としての経験が、国税審判官の業務にどのように活かされていると感じていますか。

A 税理士業務の基盤としていたタックスプランニング、税務相談及び税務監査の経験は、申告を行った日以後、税務調査から原処分に至るまでの経過を取引等の背景を踏まえてイメージできることにつながり、原処分の主張のみに捉われることなく、審査請求人の意見を的確に捉えることに活かされていると思います。
 また、担当審判官として指定された事件では、審理をリードすることになるため、税理士会の役職により培った会務経験が、合議体による調査審理の連携作業において、自身の能力の何倍もの成果をあげることができる要素になって生きています。

Q 審判所の職場環境について感じていることを教えて下さい。

A 審判所は、新任者のための研修はもちろんのこと、定期的な研修を開催していることから、情報の共有と研さんの機会を業務に盛り込んでいます。その充実した研修体制は、担当事件に偏ることなく、広範な知識の補充ができる環境を提供しています。
 また、勤務時間外では、懇親会や旅行等の企画が多数あり、部署の垣根を超えた交流の場で楽しい時間を共有しています。

Q 国税審判官となって、良かったと思うことを教えてください。

A 国税審判官は、原処分庁の判断経緯と請求人の取引実態等を捉えて、両者を俯瞰する立場から調査審理を行い、客観性を持って判断を示すことになります。これにより、確固たる法的根拠を備える必要性を日常的に意識することになることから、様々な手段を講じて知識の蓄積に努めるようになります。これは、税理士として自身に不足していた部分であり、その補充環境を求めて国税審判官を目指した原点たる目的に合致するものです。
 そして、新たに税理士をスタートする際には、国税審判官としての経験により、顧客に提供できるサービスが拡大すると感じています。

Q 国税審判官(特定任期付職員)に応募する方へのメッセージをお願いします。

A 国税審判官としての業務は、税理士としては明確な回答を保留するようなテーマであっても、調査審理を積み重ねて法令解釈等に基づく論理的な判断を示すことになります。行政部内の最終判断を託され、その意識を持って調査審理に取り組む姿勢は、税理士業務の原点たる本来のあり方を示唆するものだと再認識することができました。
 ご興味を抱いている方々には、是非応募して頂きたいと思います。

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