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国税審判官(特定任期付職員)からのメッセージ

渡邉 可奈子

氏名
渡邉 可奈子
(税理士出身)
経歴
平成22年4月
税理士登録
平成27年7月
国税不服審判所沖縄事務所
国税審判官として採用
平成28年7月
東京国税不服審判所
横浜支所に異動

Q 国税審判官(特定任期付職員)の募集に応募したきっかけを教えて下さい。

A 税理士として、実際の事例について税務上の取扱いを考える際に、税法の解釈・適用について難しさを感じることが多く、法的な思考力を高める必要性を強く感じていたところ、先輩の税理士から審判官の募集の話を聞き、自分の求めるところにぴったりの職種だと感じて応募しました。審判官としての職務に取り組むことで、行政庁の最終判断としての審判所の判断過程を知ることができるのも、自分の税理士としての業務に大いに役立つと思い、魅力を感じました。

Q 国税審判官として審判所でどのような業務を担当していますか。

A 前職の税理士法人では、顧客が主に法人で、取り扱う税目も法人税や消費税が主でしたが、審判所では、様々な税目の事案に関与することができ、個人の納税者の方と対応することも新鮮な経験になりました。沖縄支部では、地域性が感じられる事案に関与したり、先例のない判断が難しい事案を担当して、沖縄から霞が関の本部に出張して協議を行ったりと、貴重な経験をさせていただきました。
 担当審判官として事案の調査審理を行うこと以外には、改正後の国税通則法に基づく審査請求事務についての支部のマニュアル作りや本部への意見提案などに関与しました。また、税理士会の研修講師もさせていただきました。

Q 税理士としての経験が、国税審判官の業務にどのように活かされていると感じていますか。

A 税理士業務で身に付けた税務に関する知識は、審判官としての業務を行う上で必要な、最低限の知識だと思います。
 また、裁決書の基となる議決書案の作成においては、前職で、税務意見書等の作成を通じて訓練した論理的に書く力が役立っているのではないかと感じています。審査請求人と面談を行って主張を整理する場面や、合議の進行役として様々な方の意見をまとめ上げていく場面で、人の話を聞き理解する力が重要だと感じていますが、それらの場面で、クライアントの要望や期待を理解してそれに応えていくという前職での経験が活かされているのではないかと感じています。

Q 審判所の職場環境について感じていることを教えて下さい。

A 審判所は、特定任期付職員の受け入れ態勢が整っていて、研修も充実しており、支障なく業務に入っていくことができました。研修では、法曹出身の方から、法的三段論法や事実認定についてなど、今まで触れたことのない民事訴訟の場面で使われるようなスキルを学ぶことができました。
 また、事案の調査審理においては、ベテランの国税職員の方が分担者として一緒に事案を担当し、事務手続きをサポートしてくださいますので、スムーズに業務を進めることができます。
 勤務時間外の行事やサークル活動などにも分け隔てなく誘っていただき、勤務時間外でも前職とはまた違った職場カルチャーを経験させていただきました。沖縄支部では沖縄ならではの行事等に連れて行っていただいたり、横浜支所では、ジョギングサークルに入ったことでジョギングが習慣となり、マラソン大会に出場したり、レクレーションで初めて釣りを体験したりしました。

Q 国税審判官となって、良かったと思うことを教えてください。

A 顧客相手の仕事においてはスピードが強く求められ、個々の事例に時間をかけすぎることは許されないこともありますが、審判所では一年以内裁決という目標はあるものの、行政庁の最終判断として組織としてのベストな判断を導くために、様々なバックグラウンドを持つ人々が、対等な立場で自由に議論して、一つ一つの事案に徹底的に取り組みます。
 合議などの議論の場において、裁判官、検事、弁護士等の法曹出身の方からは、法的な思考方法を学ぶことができ、国税職員の方からは、税務行政の現場における考え方、法改正に携わった方の考え方などに触れることができ、非常に勉強になりました。 このような業務への取り組み方ができ、通常の税理士業務では経験できない貴重な経験をさせていただいています。

Q 国税審判官(特定任期付職員)に応募する方へのメッセージをお願いします。

A 税理士であれば、元々、税務という共通のバックグラウンドがありますので、スムーズに審判所の実務に入っていくことができると思いますし、公務員というまた違った立場で税務に携わることは、通常の税理士業務では得られない貴重な経験になると思います。
 退官後も、税理士として顧客からの期待に応える仕事をしていくのであれば、専門家としての視野を広げ、人間的な幅を広げる審判所での経験は大いに役に立つと思います。
 ぜひご応募を検討いただければと思います。

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