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国税審判官(特定任期付職員)からのメッセージ

田中 陽一郎

氏名
田中 陽一郎
(公認会計士・税理士出身)
経歴
平成24年10月
公認会計士登録
平成28年11月
税理士登録
平成30年7月
名古屋国税不服審判所
国税審判官として採用
令和2年7月
東京国税不服審判所に異動

Q1 国税審判官(特定任期付職員)の募集に応募したきっかけを教えて下さい。

A 私は、監査法人で監査業務を行った後、税理士法人で法人のクライアントに対する移転価格のコンサルティング業務に携わっていました。クライアントの移転価格問題に取り組む中で、裁判例や裁決事例を参考にしていましたが、その結論に至るまでの思考過程をもっと深く知りたくなりました。また、そうすることがクライアントに提供するサービスの質の向上に繋がるのではないかと思いました。深く知るためには百聞は一見に如かずで、実際に自分で事実認定や証拠の評価を経験することが有益であると考え、応募に至りました。

Q2 国税審判官として審判所でどのような業務を担当していますか。

A 私の所属する支部では、担当する事件の税目は、法人税、所得税、相続税、消費税及び滞納処分等多岐にわたりますが、私は、国際事件や会計・バリュエーションの知識が求められる事件を担当する頻度が比較的高いです。審査請求人及び原処分庁の双方から提出された書面や証拠の精査をして審理を進め、最終的に裁決の基となる議決書の起案を行います。書面で十分に主張や事実関係を理解できない場合は、直接、お話を伺うこともあります。
 また、公認会計士・税理士としての知識や経験を生かし審判所内部の研修での講師や、税理士会や公認会計士協会が主催する研修の講師をすることもあります。

Q3 税理士としての知識や経験が、国税審判官の業務にどのように活かされていると感じていますか。

A 私自身が専門としている分野の事件を担当することになった場合は、ダイレクトに今までの知識や経験が生かされていると感じます。また、国税審判官の業務は、様々な人と関わり合いを持ち、私が当初想像していた以上にコミュニケーションを必要とする業務であったため、コンサルティング業務で日常的に行っていた様々な方から話を聞いて、検討・整理して、説明するという経験が、思いのほか役立っていると感じています。

Q4 審判所の職場環境(執務環境や研修など)について感じていることを教えて下さい。

A 非常に風通しの良い環境だと感じています。人数がそれほど多くなく、デスクが近いので、公私問わず、何か問題が起きたり、行き詰まったりした時に、誰かに相談すると、それを聞いた誰かが議論の輪に入り、どんどん議論が広がっていくので、一人では思い付かなかったようなアイディアや解決策が出てくることがあります。
 また、採用後の研修のほか、研修が定期的にあり、各人のテクニカル面での不足を補う態勢が整っていると思います。

Q5 国税審判官となって、良かったと思うことを教えてください。

A 審判所には、国税職員、裁判所から出向している職員、弁護士、公認会計士、税理士といった様々な背景の職員が、同じ場所に集まり、同じ事件に関わります。同じ分野の専門家ならば、簡単なコミュニケーションで理解が得られることも、専門分野や立場が異なる人の間では、思考過程や価値観が異なり、コミュニケーションを尽くさなければ、相互理解に至らないことや議論が噛み合わないことを改めて認識しました。また、業務のみでなく、業務外におけるやり取りも通じて、様々な背景の職員の思考過程や価値観が徐々に分かるようになり、それらを考慮しながら説明や議論ができるようになってきたことも、良かったと思います。

Q6 国税審判官(特定任期付職員)に応募する方へのメッセージをお願いします。

A 国税審判官に興味のある方の中には、国税審判官の業務内容について、ハードルが高いと感じられている方もいらっしゃると思います。私自身も、自分の知識・経験が役に立つことがあるのか、専門外の分野でも求められるクオリティを達成できるのかと応募するときに考えもしました。しかしながら、国税審判官の業務は、1人で業務を行うわけではなく、主に合議体のメンバーで行っていきますので、真摯かつ謙虚に業務に取り組めば、意外な発見があり、自分自身の可能性の広がりを感じられるかと思います。是非、たくさんの方に応募いただきたいです。

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