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国税審判官(特定任期付職員)からのメッセージ

写真(執務風景)

氏名
山手 啓史(公認会計士/税理士)
経歴
平成26年2月
公認会計士登録
平成31年3月
税理士登録
令和3年7月
大阪国税不服審判所国税審判官として採用

Q1 国税審判官(特定任期付職員)の募集に応募したきっかけを教えてください。

A 私は、監査法人で監査業務を経験した後、税理士法人に転職し、そこで税務コンサルティングや申告業務等の税務業務に携わっていました。そして、税務業務の中で、難解な事案にも接することが多く、裁判例や裁決事例などもよく参考にしていました。そこで、審判所での業務を経験することで、税務上の取扱いが不透明であったり難解な事案においてどのように考えればよいかを学ぶことができるのではないかと思い、その後の顧客へのサービス品質向上につながると考え、応募しました。

Q2 国税審判官として審判所でどのような業務を担当していますか。

A 事件の税目としては、法人税・消費税・所得税・相続税など多岐にわたり、複雑難解な事案も多く担当しています。
 事案処理に当たっては、審査請求人と原処分庁から提出された主張書面や証拠の検討など、書面審理が基本となりますが、審査請求人との面談、原処分庁への調査及び口頭意見陳述等により、審査請求人や原処分庁と対面で直接コミュニケーションを取ることもあります。

Q3 公認会計士や税理士としての知識や経験が、国税審判官の業務にどのように活かされていると感じていますか。

A 審判所で担当する税目は多岐にわたり、私自身あまり馴染みがない税目を担当することもあります。
 これについては、前職の税理士法人でも、初めての領域(分野や税制など)について検討することも多く、その都度、入念に調べてよく考える癖が身についていたため、そこで身に着けていた丁寧に分析・検討する能力は国税審判官の業務でも活きていると感じています。
 また、監査法人での監査業務や税理士法人でのコンサルティング業務・申告業務等を通して、様々な書類を見て、様々な会社の方とコミュニケーションを取ってきた経験は、事実関係の把握等に役立っていると感じています。

Q4 審判所の職場環境について感じていることを教えてください。

A ワークライフバランスを実現しやすい環境にありますので、日々の業務を通じて得られる経験以外にも、プライベートの時間で担当事件に関する事項以外の知識のアップデートをする時間もしっかりと確保することができています。得意分野を深堀りしたり、苦手分野・知らない分野を学んだりと、自分次第でスキルアップをしやすいと感じています。
 また、スキルアップに時間を費やすだけでなく、家庭の時間を大事にすることも可能ですので、各人の状況に応じた生活スタイルを実現できる良い環境だと感じています。

Q5 国税審判官となって、良かったと思うことを教えてください。

A 国税審判官になって、次の経験を得られ、これらのことは今後の公認会計士・税理士としての業務に大いに役立つものと感じています。

1  国税出身者や法曹出身者など、多様なバックグラウンドを有する職員が在籍しており、これらの職員らと議論を重ねることで、課税庁や法曹の価値観や思考を理解できるようになってきたこと。

2  法的な思考力が磨かれたこと。また、民法や会社法その他の租税法以外の法令が、税務上の判断にどのように影響するかを理解できるようになってきたこと。

3  判断者側の立場を経験する中で、どのような主張立証が行われた場合に納得感をもって受け入れられやすいか、また、逆にどのような主張立証が受け入れられにくいかを感じ取ることができるようになってきたこと。

Q6 国税審判官(特定任期付職員)に応募する方へのメッセージをお願いします。

A 審判所での業務は馴染みがないため具体的にやっていけるのかどうか、また、任期満了後のキャリアを見据えてのメリットがあるかどうかということに不安を覚えている方も多いかと思います。
 しかしながら、審判所での業務は、審理・調査の経験はなくとも、それまでの専門家としての知識・経験を踏まえて、柔軟に対応可能なものだと思っています。また、困ったことがあってもすぐに周りの職員に相談できますので、途方に暮れるといった事態に陥ることもないと思います。
 任期満了後のキャリアについても、高度な判断を伴う業務などの非定型業務において、審判所で得た法的思考力や判断権者側での経験等は、顧客へのサービス品質向上に資すると思います。
 審判所でしか得られない貴重な経験ができ、きっと満足できるものと思いますので、是非応募をご検討いただければと思います。

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