外国法人の納税義務

外国法人の種類

  1. 益金の額の計算
  2. 損金の額の計算
  3. 外国法人の種類(1件)

外国法人である請求人から事業を委託された内国法人は国内における請求人の代理人に該当するとして請求人には国内における事業について法人税の申告義務があるとした事例(平18.4.1〜平21.3.31までの各事業年度の法人税の各決定処分及び無申告加算税の各賦課決定処分・棄却・平成25年11月5日裁決)

平成25年11月5日裁決

《要旨》
 請求人は、外国法人である請求人が国内で行った商品販売事業(本件事業)について、注文受付業務などを内国法人に委託していたが、当該内国法人は、単純な機械的業務を行っていたにすぎず、また、請求人以外の法人のためにも同種の業務を行っていたことから、法人税法施行令第186条《外国法人の置く代理人等》第3号に規定する「一の外国法人のために・・・注文の取得、協議その他の行為のうちの重要な部分をする者」(注文取得代理人)に該当せず、仮に注文取得代理人に該当するとしても、同条本文括弧書きに規定する者(独立代理人)に該当するから、請求人は、法人税法第141条《外国法人に係る各事業年度の所得に対する法人税の課税標準》第3号に規定する「国内に自己のために契約を締結する権限のある者」等(代理人等)を置く外国法人には該当しない旨主張する。
 しかしながら、当該内国法人が行う注文受付業務は、本件事業に関し契約締結のために必要不可欠な行為であるから「重要な部分」に該当すると認められ、また、当該内国法人に対し同様の業務を委託していた請求人以外の法人は請求人の兄弟会社であり、「一の外国法人」に含まれる「その外国法人と特殊の関係のある者」であると認められるから、当該内国法人は注文取得代理人に該当する一方で、独立代理人の該当要件である法的独立性、経済的独立性及び通常業務性をいずれも満たしていないため、独立代理人には該当しない。したがって、請求人は、国内に代理人等を置く外国法人に該当する。

《参照条文等》
 法人税法第141条  法人税法施行令第186条

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