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国税審判官(特定任期付職員)からのメッセージ

写真(執務風景)

氏名
山本 達也
経歴
平成27年9月
公認会計士登録
令和7年7月
大阪国税不服審判所国税審判官として採用

Q1 国税審判官(特定任期付職員)の募集に応募したきっかけを教えてください。

A 税理士法人で税務顧問業務や税務コンサルティング業務に従事していましたが、過去に国税審判官に採用された方の経験談や、国税不服審判所に対する審査請求対応についての所内研修を受け、請求人(納税者)と原処分庁(税務署長等)との間で、第三者的な中立の立場で判断をするという国税審判官の業務に興味を持っていました。その後、国税不服審判所の募集に関するホームページを拝見し、多くの専門家の皆様とのあらゆる視点での議論を通じて、さらに専門家としての知見を深められると感じ、応募しました。

Q2 国税審判官として審判所でどのような業務を担当していますか。

A 3人で構成される合議体の担当審判官又は参加審判官として審査請求事件の調査・審理を行い、裁決書の基礎となる議決書を作成しています。請求人(納税者)及び原処分庁(税務署長等)から提出された主張書面や証拠書類等を整理・検討の上、必要に応じて当事者との面談や、原処分庁・請求人に対して調査を行うこともあります。
 審査請求事件の検討に当たっては、合議体のメンバーとの議論はもちろん、上司である部長審判官や、合議体による検討結果の審査を行う法規・審査担当者、さらには支部所長とも議論を行い、あらゆる側面から多角的な議論を行っています。これらの意見をまとめ、一つの議決書を作成することは容易ではありませんが、自分一人では気づかない切り口も含めて議決書を起案することで、より説得力のある裁決書になっていると感じるとともに、やりがいと達成感を得られています。

Q3 公認会計士としての知識や経験が、国税審判官の業務にどのように活かされていると感じていますか。

A 公認会計士としてこれまで行ってきた監査法人や税理士法人での業務を通じて得られた経験則が、国税審判官の業務に活かされていると感じています。入手した証拠書類等からどのような事実が認定できるのかについて、経験則が重要であることを理解していましたが、国税審判官の業務を行うまではどのように経験則を用いるのか実感していませんでした。しかし、実際に証拠書類等を検討する中で、例えば、監査法人での内部統制監査業務の経験や税理士法人における税務コンサルティング業務の経験が事実認定のために役立ったと感じています。また、監査法人や税理士法人で、数々の業種の法人・個人のクライアントに関与した経験を活かし、「こういう書類があるはずだ。」、「こういう対応をしているはずだ。」と考えることで、依頼する証拠書類等や質問事項の検討に役立っていると感じています。

Q4 審判所の職場環境について感じていることを教えてください。

A 執務室にはパーテーションがなく、いつでも、どこでも気兼ねなく議論ができる環境にあると思います。合議と聞くと改まった場で緊張感をもって行うものとイメージするかもしれませんが、必ずしもそうではなく、執務室において日常行われている議論も合議であって、日々どこかで活発な議論がされているように感じました。

Q5 国税審判官となって、良かったと思うことを教えてください。

A 事案の検討における法的な思考力が向上していると感じています。税法の適用は、@法令解釈を行って課税要件を確定し、A証拠に基づいて事実を認定し、B事実を課税要件に当てはめて法的効果を判断するところ、これまで、Aの事実認定については、税務調査、不服申立て及び訴訟において判断権者がどのように評価するのかを理解していませんでした。国税審判官に採用された後は、原処分庁の調査担当職員や裁判官がどのように判断するのかについて、原処分庁への調査や、審判所に出向されている裁判官からのアドバイスを通じて、理解が深まったように感じています。

Q6 国税審判官(特定任期付職員)に応募する方へのメッセージをお願いします。

A 審査請求事件の調査・審理に当たっては法的な思考力が求められ、法曹出身者でないと務まらないのではないかという懸念があるかもしれません。実際に私が国税審判官に採用された時は同様の懸念を抱いていました。しかしながら、公認会計士であってもこれまでの業務を通じた、他の専門家の方にはない経験や知見を活かし、他の専門家の皆様からの知見も結集することで、審査請求事件の調査・審理を進められると感じています。国税審判官の業務に興味があるようでしたら、是非チャレンジしていただきたいと思います。

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