別紙 関係法令等

1 所得税法及び所得税法施行令
(1) 所得税法第59条《贈与等の場合の譲渡所得等の特例》第1項柱書及び同項第2号は、法人に対し著しく低い価額の対価として政令で定める額による譲渡により居住者の有する譲渡所得の基因となる資産の移転があった場合には、その者の譲渡所得の金額の計算については、その譲渡をした時に、その時における価額に相当する金額により、その資産の譲渡があったものとみなす旨規定している。
(2) 所得税法施行令第169条《時価による譲渡とみなす低額譲渡の範囲》は、所得税法第59条第1項第2号に規定する政令で定める額は、同項に規定する譲渡所得の基因となる資産の譲渡の時における価額の2分の1に満たない金額とする旨規定している。

2 所得税基本通達
(1) 所得税基本通達(昭和45年7月1日付直審(所)30国税庁長官通達。ただし、令和5年7月7日付課個2−22ほかによる改正前のものをいい、以下「所基通」という。)59−6《株式等を贈与等した場合の「その時における価額」》は、所得税法第59条第1項の規定の適用に当たって、譲渡所得の基因となる資産が株式である場合の同項に規定する「その時における価額」とは、所基通23〜35共−9に準じて算定した価額によるとし、この場合、所基通23〜35共−9の(4)のニに定める「1株又は1口当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」とは、原則として、次のイないしニによることを条件に、財産評価基本通達(昭和39年4月25日付直資56ほか国税庁長官通達。以下「評価通達」という。)178《取引相場のない株式の評価上の区分》から189−7《株式の割当てを受ける権利等の発生している特定の評価会社の株式の価額の修正》までの例により算定した価額とする旨定めている。
イ 評価通達188《同族株主以外の株主等が取得した株式》の(1)に定める「同族株主」に該当するかどうかは、株式を譲渡した個人の当該譲渡直前の議決権の数により判定すること(所基通59−6の(1))。
ロ 当該株式の価額につき評価通達179《取引相場のない株式の評価の原則》の例により算定する場合において、当該株式を譲渡した個人が、当該株式の発行会社にとって評価通達188の(2)に定める「中心的な同族株主」に該当するときは、当該発行会社は常に評価通達178に定める「小会社」に該当するものとしてその例によること(所基通59−6の(2))。
ハ 当該株式の発行会社が土地(土地の上に存する権利を含む。)又は金融商品取引所に上場されている有価証券を有しているときは、評価通達185《純資産価額》の本文に定める「1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)」の計算に当たり、これらの資産については、当該譲渡の時における価額によること(所基通59−6の(3))。
ニ 評価通達185の本文に定める「1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)」の計算に当たり、評価通達186−2《評価差額に対する法人税額等に相当する金額》により計算した評価差額に対する法人税額等に相当する金額は控除しないこと(所基通59−6の(4))。

(2) 所基通23〜35共−9《株式等を取得する権利の価額》は、株式を取得する権利の価額の算定の基礎となる株式の価額について定めており、(4)において、1「権利の行使により取得する株式が金融商品取引所に上場されている場合」、2「権利の行使により取得する新株(当該権利の行使があったことにより発行された株式をいう。)に係る旧株が金融商品取引所に上場されている場合において、当該新株が上場されていないとき」、31の株式及び2の新株に係る旧株が金融商品取引所に上場されていない場合において、当該株式又は当該旧株につき気配相場の価格があるとき」以外の場合は、次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に掲げる価額とする旨定めている。
イ 売買実例があるものは、最近において売買の行われたもののうち適正と認められる価額((4)のイ)
ロ 公開途上にある株式で、当該株式の上場又は登録に際して株式の公募又は売出しが行われるもの(上記イに該当するものを除く。)は、金融商品取引所又は日本証券業協会の内規によって行われるブックビルディング方式又は競争入札方式のいずれかの方法により決定される公募又は売出しの価格等を参酌して通常取引されると認められる価額((4)のロ)
ハ 売買実例のないものでその株式の発行法人と事業の種類、規模、収益の状況等が類似する他の法人の株式の価額があるものは、当該価額に比準して推定した価額((4)のハ)
ニ 上記イからハまでに該当しないものは、権利行使日等又は権利行使日等に最も近い日におけるその株式の発行法人の1株又は1口当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額((4)のニ)

3 評価通達
(1) 評価通達168《評価単位》の(3)は、取引相場のない株式とは、上場株式(金融商品取引所に上場されている株式をいう。)及び気配相場等のある株式(登録銘柄(日本証券業協会の内規によって登録銘柄として登録されている株式をいう。)及び店頭管理銘柄(同協会の内規によって店頭管理銘柄として指定されている株式をいう。)並びに公開途上にある株式をいう。)以外の株式をいう旨定めている。
(2) 評価通達178は、取引相場のない株式の価額は、評価しようとするその株式の発行会社(以下「評価会社」という。)が、その従業員数、業種、総資産価額及び直前期末以前1年間における取引金額に基づき、大会社、中会社又は小会社のいずれに該当するかに応じて、それぞれ評価通達179の定めによって評価する旨定めている。
(3) 評価通達179は、評価通達178により区分された大会社、中会社及び小会社の株式の価額は、それぞれ次による旨定めている。
イ 大会社の株式の価額は、類似業種比準価額によって評価する。ただし、納税義務者の選択により、1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)によって評価することができる(評価通達179の(1))。
ロ 中会社の株式の価額は、次の算式により計算した金額によって評価する。ただし、納税義務者の選択により、算定中の類似業種比準価額を1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)によって評価することができる。
 類似業種比準価額×L+1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)×(1−L)
 上記算式中の「L」は、評価会社の評価通達178に定める総資産価額(帳簿価額によって計算した金額)及び従業員数又は直前期末以前1年間における取引金額に応じて、それぞれ定める割合のうちいずれか大きい方の割合とする(評価通達179の(2))。

ハ 小会社の株式の価額は、1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)によって評価する。ただし、納税義務者の選択により、Lを0.50として上記ロの算式により計算した金額によって評価することができる(評価通達179の(3))。

(4) 評価通達180《類似業種比準価額》は、評価通達179の類似業種比準価額は、類似業種の株価並びに1株当たりの配当金額、年利益金額及び純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)を基として計算した金額とする旨定めている(以下、評価通達180に定める評価方式を「類似業種比準方式」という。)。
(5) 評価通達185は、評価通達179の「1株当たりの純資産価額(相続税評価額によって計算した金額)」は、課税時期における各資産を評価通達に定める評価方法により評価した価額の合計額から、課税時期における各負債の金額の合計額及び評価通達186−2により計算した評価差額に対する法人税額等に相当する金額を控除した金額を課税時期における発行済株式数で除して計算した金額とする旨定めている(以下、評価通達185に定める評価方式を「純資産価額方式」という。)。
(6) 評価通達188は、評価通達178の「同族株主以外の株主等が取得した株式」について定めており、(1)において、「同族株主」とは、課税時期における評価会社の株主のうち、株主の1人及びその同族関係者(法人税法施行令第4条《同族関係者の範囲》に規定する特殊の関係のある個人又は法人をいう。以下同じ。)の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の30%以上(その評価会社の株主のうち、株主の1人及びその同族関係者の有する議決権の合計数が最も多いグループの有する議決権の合計数が、その会社の議決権総数の50%超である会社にあっては、50%超)である場合におけるその株主及びその同族関係者をいう旨定め、また、(2)において、「中心的な同族株主」とは、課税時期において同族株主の1人並びにその株主の配偶者、直系血族、兄弟姉妹及び1親等の姻族(これらの者の同族関係者である会社のうち、これらの者が有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の25%以上である会社を含む。)の有する議決権の合計数がその会社の議決権総数の25%以上である場合におけるその株主をいう旨定めている。

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