納税義務者

納税義務者

  1. 納税義務者(1件)

外国において通関手続を経ることなく本邦に返送された郵便物は、輸出の許可を受けた製造たばこに係る郵便物の本邦への引取りであり、輸入に当たるとした事例(課税物品を内容とする郵便物の輸入に係るたばこ税及びたばこ特別税の賦課決定処分・棄却)

令和5年3月17日裁決

《ポイント》
 本事例は、外国において通関手続を経ることなく本邦に返送された本件の郵便物は、外国に向けた発送手続において輸出を許可したものとみなされていることから、当該郵便物の本邦への引取りは輸入に当たり、当該郵便物は製造たばこを内容としているから、その交付を受けるためにはたばこ税等の納付等を要するものであると判断したものである。

《要旨》
 請求人は、請求人が本邦から発送して輸出した製造たばこを内容とする郵便物(本件郵便物)は、外国において輸入のための通関手続を経ることなく、輸入が取りやめとなって本邦に返送されてきたものであって、外国において通関していない以上、外国から本邦に到着した貨物に当たらないから、本件郵便物の交付を受けることは「輸入」に当たらず、その交付を受けるに当たり、製造たばこの輸入に係るたばこ税及びたばこ特別税(たばこ税等)の納付等の必要はない旨主張する。
 しかしながら、関税法第2条《定義》第1号のとおり、「輸入」とは、外国から本邦に到着した貨物又は輸出の許可を受けた貨物を本邦に引き取ることをいう旨規定されている。そして、本件郵便物は、本邦からの輸出を許可された貨物とみなされるところ、請求人が本件郵便物に係る製造たばこの交付を受けることは、輸出の許可を受けた製造たばこを内容とする郵便物の本邦への引取りであり、「輸入」に当たる。
 よって、請求人が、本件郵便物に係る製造たばこの交付を受けるためには、たばこ税等の納付等を要することとなる。

《参照条文等》
 たばこ税法第4条第2項
 一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律第5条第2項
 輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第2条第1項
 関税法第2条第1項

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