納付及び還付

申告納付手続き

  1. 申告納付手続き(1件)
  2. 過誤納金の還付

登録免許税法第28条1項の規定に照らせば、登記を了したからといって、登録免許税の課税標準等が正当と認定されたことにはならず、登記後に税務署長に納付不足の通知を行うことは課税の公平等に反するとはいえないとした事例

裁決事例集 No.59 - 391頁

  1.  登録免許税が自動確定方式の国税であることと、登記機関が、この方式により確定した税額の全部又は一部が納付されていないとして税務署長にその旨を通知することとは相反するものではないし、これが課税の公平等に反するともいえない。
  2.  登録免許税法第28条第1項及び第29条第1項の規定に照らせば、登記官が、本件登記の申請に対し、同法第26条第1項の通知をせず、納付不足を理由に登記申請を却下することもしないで本件登記を了したからといって、登記申請書に記載された登録免許税の課税標準の金額及び税額が正当と認定されたことにはならない。
  3.  なお、本件土地については、登記申請日現在、台帳価格がなかったのであるから、その価額は、本件土地に類似する土地の台帳価格を基礎として本件登記官が認定した価額となる。
     本件登記官は、「旧5番4の土地」を本件土地に類似する土地とし、その平成10年度の台帳価格を基礎として本件土地の価額を認定しているが、これらの土地は、その形状に若干の違いはあるものの、ともに宅地で、面積もほぼ等しく、かつ、道路との位置関係や地理的条件も同一であることが認められるから、本件登記官の認定は相当である。
  4.  国税通則法第75条第1項の規定によれば、不服申立てができるのは、国税に関する法律に基づく処分に限られるところ、延滞税は、同法第60条1項各号に規定する所要の要件を充足することによって、法律上当然にその納税義務が成立し、成立と同時に特別の手続を要しないで納付すべき税額が確定する国税であって、上記の国税に関する法律に基づく処分により確定するものではないから、本件延滞税に関する審査請求は、対象となる処分が存在しないにもかかわらず、なされた不適法なものである。

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