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所得計算の特例
交換差金
交換により取得した土地について、交換の相手方が取得してから1年未満で、かつ、譲渡土地の額の20パーセント相当額を超える借地権部分であることから、交換の特例の適用はないとした事例
裁決事例集 No.29 - 39頁
交換の相手方から取得した土地には、当該相手が取得してから1年に満たないため交換の特例の対象となり得ない借地権部分が含まれており、かつ、その部分を交換差金とみるとしてもその価額が本件譲渡土地の価額の20パーセント相当額を超えるとして所得税法第58条の適用を否認した原処分について、請求人は、同条は借地権についてこのような取り扱いを明文をもって規定しているわけではなく、少なくとも善意の第三者を保護するために不動産登記がされている借地権のみこのような取扱いをすべきであると主張するが、同条は借地権それ自体独立して交換の特例の対象となる資産である旨を規定し、登記がされている借地権のみ交換の特例の対象になるとは解し得ないから、請求人の主張には理由がない。
昭和60年2月27日裁決