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法人税法の特例

使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例

  1. 特定設備等の特別償却
  2. 中小企業者の機械等の特別償却
  3. 新築貸家住宅等の割増償却
  4. 交際費等の課税の特例
  5. 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例(1件)
  6. 土地の譲渡等がある場合の特別税率
  7. 収用等の場合の課税の特例
  8. 特定資産の買換えの場合等の課税の特例
  9. 準備金
  10. 税額控除
  11. 新規取得土地等に係る負債の利子の課税の特例
  12. 移転価格税制
  13. タックスヘイブン対策税制

請求人がしたビール券の引渡しは、相手方の氏名等を帳簿書類に記載していないことに相当の理由があるから、使途秘匿金の支出には当たらないとした事例

裁決事例集 No.65 - 436頁

 原処分庁は、請求人が本件ビール券を贈答したとする相手方の氏名等が、相当の理由がなく、請求人の帳簿書類に記載されていないので、本件ビール券の引渡しは、使途秘匿金の支出に該当する旨主張する。
 しかしながら、[1]本件ビール券は、購入先を通じて通常の中元又は歳暮時期に配送されたと認められること、[2]本件ビール券の配送先は、請求人が当審判所に提出した購入先保管の最も古い配送申込票の写し及び請求人保管の最新の配送申込票の控に記載されたビール券の送付先がいずれも請求人の取引先の関係者であることから、請求人の取引先の関係者であったと推認されること及び[3]本件ビール券は、配送先1件当たりの配送枚数からみて、中元又は歳暮用品として金額的に相当であると認められることに照らしてみれば、本件ビール券の配送先については、これを帳簿書類に記載しないのが通例であると認められる。
 したがって、請求人が本件ビール券の引渡しの相手方の氏名等を帳簿書類に記載していないことに相当の理由があるから、その引渡しは使途秘匿金の支出には当たらないというべきである。

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