平成29年4月〜6月分

国税通則法関係

(無申告加算税 正当な理由 認めなかった事例)

裁決事例要旨裁決事例

 相続税の法定申告期限までに判明した相続財産のみでも、遺産に係る基礎控除を超える場合には、その把握した相続財産に係る期限内申告書を提出しなかった場合、国税通則法第66条《無申告加算税》第1項ただし書に規定する「正当な理由」はないとした事例(平成27年9月相続開始に係る相続税の無申告加算税の賦課決定処分・棄却)

(重加算税 隠ぺい、仮装の認定 認めなかった事例)

裁決事例要旨裁決事例

 収入金額の一部が計上されていない試算表を作成した行為は、隠ぺい、仮装と評価すべき行為に該当するとは認められないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消した事例(1平成25年分の所得税及び復興特別所得税の重加算税の賦課決定処分、2平成25年1月1日から平成25年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の重加算税の賦課決定処分・12一部取消し)

(徴収権の消滅時効 時効の中断)

裁決事例要旨裁決事例

 催告後6か月以内にされた承認によっても、民法第153条が規定する催告による時効中断効が生じるとした事例(1第二次納税義務の納付告知処分、2不動産の差押処分・12棄却)

所得税法関係

(譲渡所得 譲渡の日の認定事例)

裁決事例要旨裁決事例

 源泉徴収を選択した特定口座を通じて行った特定口座保管上場株式の譲渡について、選択により約定日の時点で総収入金額に算入することはできないとした事例(平成26年分の所得税及び復興特別所得税の更正処分・棄却)

(推計方法(原処分庁主張) その他同業者率を用いた推計)

裁決事例要旨裁決事例

 原処分庁が用いた同業者率による推計方法には合理性が認められるとした事例(1平成24年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、2平成25年分及び平成26年分の所得税及び復興特別所得税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分、3平成22年1月1日から平成23年12月31日及び平成25年1月1日から平成26年12月31日の各課税期間の消費税及び地方消費税の各更正処分並びに過少申告加算税の各賦課決定処分・12棄却、3一部取消し)

法人税法関係

(役員報酬 過大報酬の判定)

裁決事例要旨裁決事例

 請求人の代表取締役に対する役員給与の額のうち、同業類似法人の代表者に対する役員給与の額の最高額を超える部分の金額は不相当に高額な部分の金額であるとした事例(1平成25年8月1日から平成27年7月31日までの各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分並びに平成25年8月1日から平成26年7月31日までの課税事業年度の復興特別法人税の更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分、2平成22年8月1日から平成25年7月31日までの各事業年度の法人税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分ほか・1一部取消し、2棄却)

相続税法関係

(財産の評価 評価の原則 その他)

裁決事例要旨裁決事例

 相続財産のうち一部の不動産については、財産評価基本通達によらないことが相当と認められる特別の事情があると認められることから、ほかの合理的な時価の評価方法である不動産鑑定評価に基づいて評価することが相当であるとした事例(平成24年6月相続開始に係る相続税の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分・棄却)

(財産の評価 宅地及び宅地の上に存する権利 その他)

裁決事例要旨裁決事例

 本件各土地は利用価値が著しく低下していると認められることから、財産評価額から10%を減額して評価すべきであり、本件意見価額は客観的な根拠が何ら示されておらず、請求人の主張には理由がないとした事例(平成26年7月相続開始に係る相続税の更正の請求に対する通知処分・一部取消し)

消費税法関係

(納税義務者 その他)

裁決事例要旨裁決事例

 信用を出資の目的とした出資の額は消費税法上の出資の金額に含まれ、請求人は消費税法上の新設法人に該当するため消費税等を納める義務が免除されないとした事例(消費税及び地方消費税の更正の請求に対してされた更正をすべき理由がない旨の通知処分・棄却)

(納税義務の免除(免税事業者))

裁決事例要旨裁決事例

 事業を行うために必要な準備行為を行った日の属する課税期間は「課税資産の譲渡等に係る事業を開始した日の属する課税期間」に当たるとした事例(平成26年1月1から平成26年12月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税の更正処分並びに過少申告加算税の賦課決定処分・棄却)

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