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所得金額の計算
他経費との区分
- 収益の帰属事業年度
- 益金の額の範囲及び計算
- 損失の帰属事業年度
- 損金の額の範囲及び計算
- 圧縮記帳
- 引当金
- 繰越欠損金
- 借地権の設定等に伴う所得の計算
- 特殊な損益の計算
- 適格合併
地元神社の改築資金の寄付は、会社役員(社主)が実行し、その資金を営利法人たる請求人が提供したものと認定した事例
裁決事例集 No.39 - 275頁
- 寄付の目的が、社主及びその父が生来崇拝してきた地元神社の改築資金の大部分を負担するものであること
- 神社の氏子・信徒の広がりは、その地域に限定されていること
- 宗教等の喜捨は、自然人に期待されるものであること
- 芳名碑及び顕彰之碑には、社主の個人名が刻され感謝状も社主個人に与えられたこと、また、募金者側は、個人の篤行に感謝の念を抱くものであること
- 寄付金の額が多額で、募金総額の大部分を占めること
- その支出決定は、社主の敬神崇祖の念に由来すること
- 社主の寄付申出の確言は、取締役会の決議時期よりもかなり早くなされ、その確言により、神社の奉賛会が結成され、神社改築工事に着手したものであるからその支出決定は、社主個人の判断と認められること
- 取締役会の決議は、本件寄付金をするかどうかというよりも、その資金負担について承認したものと認められること
等の事実からすれば、営利法人たる請求人がしたものとしては、あまりにも高額で不自然であり、社主個人が寄付を実行し、請求人が代わってその資金を提供したものと認めるのが相当である。
平成2年1月30日裁決